- 子どもは教え込みの方がいいんじゃないの?
- 主体性って本当に必要?
- 主体性を育てるためにはどうすればいいの?
AIの進化に伴い、子どもの主体性を育てることはますます重要になってきています。主体性がないと、AIの進化に飲み込まれてしまい、将来どこの仕事にも就くことができないといった最悪の事態に陥ることもあるでしょう。
私は教育大学で4年間、算数・数学における子どもの主体性について研究し、現在は教員として子どもの主体性を引き出すために日々授業実践を重ねています。
そこで、この記事では主体性が大切だと言われる理由、主体性を育む方法、主体性のある子の特徴と現役の小学校の先生5人が主体性を高めるために行っている工夫を解説していきます。
この記事を読めば、変化の激しい時代を生き抜くことができる子どもを育てる方法を知ることができるようになります。ぜひ最後まで読んでいってください
主体性が大切だと言われる理由
変化の激しい時代を生き抜いていくために主体性は必要不可欠です。なぜなら、指示待ちの人は近い将来、AIに食われてしまうからです。
今日、AIが目覚ましい進化を遂げています。例えば、鶏肉を使ったレシピを教えて下さいと尋ねれば、たくさんのレシピを教えてくれます。男の子のイラストを書いてくださいといえば、人間顔負けのイラストを書いてくれます。子どもの苦手を分析して、問題を提供してくれるシステムもすでに実用化されています。
まずは、AIの得意を知ることが、変化の激しい時代を生き抜くための第一歩です。指示を待つのではなく、主体性を発揮して、「AIができないことは何か?」「人間独自の強みは何か?」を常に考えることが非常に大切です。
子どもの主体性を育むための方法
子どもの主体性を育むには3つのサイクルが存在します。このサイクルを継続的に続けていけば、子どもの主体性を育むことができます。
子どもに目標を決めさせる
子どもに目標を決めさせましょう。なぜなら、目標に向かって進むという行為が主体性を育む上で非常に大切だからです。
「やりたいことを子どもに決めさせることで主体性を育むことができる」と巷で言われていますが、はっきり言ってそれでは主体性を育むことはできません。なぜなら目標がないからです。やりたいことを子どもに決めさせていてはその時の気分でやりたいことをコロコロ変えてしまうでしょう。
気分で行動しているということは、気分に左右されているので主体性を育むどころか逆に悪化させています。目標を決めて、目標に向かって進むという行為が主体性を育むのです。
良い目標を立てる方法(SMARTの原則)
良い目標を立てたい方はSMARTの原則を使いましょう。SMARTの原則とは、「Specific(具体的な)・Measurable(計測可能な)・Agreed upon(同意している)・Realistic(現実的である)・Timely(期日が明確である)です。
例えば、「痩せる」という目標と「夏でプールに入るために1ヶ月後に5kg痩せる」という目標では、どちらが達成しやすいでしょうか?
SMARTの原則に則った目標を設定することによって、良い目標を立てることができます。
子どもに優先順位を決めさせて実行させる
目標を立てたら、子どもに目標を達成するための行動の優先順位を決めさせて実行させましょう。なぜなら、行動の優先順位を決めて、やるべきことが明確になり、実行することで主体性を高めることができるからです。
例えば、「算数のあまりのある割り算という単元で、再来週のテストまでに80点以上を取りたい」という目標を掲げたとします。この目標を達成するための優先順位を決めていくのです。
- 先生にテストでどんな内容がでるのか伺う。
- 先生がテストに出ると言った内容に取り組む。
- 教科書の問題を完璧にする
- 算数ドリルの問題を完璧にする
これは、あくまで一例ですが目標を達成するために効果の大きいことから順に優先順位を決めていくのがポイントです。子どもが優先順位を決めたら、何が何でも守らせましょう。優先順位を守ることによって、周りに左右されない真の主体性を高めることができるのです。
子どもに振り返りをさせる
目標が達成されたか振り返りをさせましょう。なぜなら、振り返りをすることで、目標を達成できたのか?目標に向けて行動をすることができたのか?優先順位を守ることができたのか?優先順位を守れなかった原因は何か?を考えることができ、次回の目標を考え主体性を育むことができるからです。
主体性のある子の特徴
主体性のある子どもには3つの特徴があります。
目標→行動→振り返りのサイクルを行っている
目標→行動→振り返りのサイクルを行っている子どもは主体性があると間違いなく言えます。無意識でも構いません。こんなことを達成したいと考えて、行動を起こし、達成できたか確認をすることは、子どもの日常生活の中でよくあります。
つまり、すべての子どもは主体性を発揮することができているのです。勉強で主体性を発揮するかどうかはまた別ですが…….。
失敗を恐れずに挑戦している
失敗を恐れずに挑戦している子どもは主体性があると言えます。なぜなら、失敗を恐れていないということは裏を返せば、自分が立てた目標は達成したい。新たな可能性を引き出したいという気持ちがあるからです。
気分に流されない
気分に流されない子どもも主体性があると言えます。なぜなら、気分に流されなければ、自分が立てた目標を達成する可能性がぐんと高まるからです。めんどくさいけどやらないといけないことができる人が主体性があるといえるのです。
小学校の先生が主体性を育むために工夫していること
ここからは、現役の小学校の先生に聞いた、主体性を育むために工夫していることを紹介していきます。みなさんは、どんな工夫をされているのでしょうか?
子どもにどうしたらいいかな?って聞きます。係の仕事とかは子どもに考えさせます。
(小学校 A先生)
めあてを子どもに決めさせます。
(小学校 B先生)
自由進度学習を進めます。
(小学校 C先生)
自分のペースや方法で学ばせます。
(小学校 D先生)
◯分で準備を終わらせる等のタイマーの時間を子どもに決めさせる
(小学校 E先生)
まとめ
AIが進化する時代で必要となる力は主体性です。主体性を育むことによって、変化の激しい時代を生き抜いていくことが可能になります。さらに、目標を決め、行動の優先順位を決め、振り返りをすることによって主体性を育むことができます。
これらのことを意識して、10年後20年後に子どもが自分らしく生きていくことができるように今後も頑張っていきましょう。
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