授業作りがぐっと楽になる、子どもたちに任せる授業「学び合い」

書籍

夏休みに入りましたが、皆様いかがおすごしですか?教員の皆さんは、児童生徒と離れて自分が使える時間をたくさん得ることができたと思います。そんな中で本日は授業づくりにフォーカスして書いていきたいと思います。今回は私が読んだ本の「クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック」について書かせていただきたいと思います。この本は、今までの一斉授業から打って変わって学び合いの授業に重きをおいた授業づくりの方法が書かれている本です。忙しくて死にそう。気になる子がクラスをめちゃくちゃにしてしまう。クラスの何割かは授業についていくことができない。クラスで頻繁にいじめが起きてしまう。クラスで不登校が増えてきてしまっている。学級崩壊がしそうだ。と悩んでいる先生に向けて書かれている本です。ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

学び合いとは?

『学び合い』は教師が一斉授業で、教えたいことを教えたいように教えるのではなく、授業中に子ども同士がお互いに教え合って、教師の設定した課題を達成していくという方法です。
引用(クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック)

学び合いとは教師が課題を設定して、子どもがその課題の達成に向かって取り組んでいくものです。この学び合いでいちばん大切なことは、「全員が達成すること」に重きをおいているという点です。つまり、誰か一人でも達成することができなければ、その授業は成功したとは言えないのです。そして、教員は子どもに教えるということはしません。子どもたちに目標を達成することができる資料だけを配って、後は全て子どもたちに任せるというのが『学び合い』の授業です。

学び合いのメリットとは?

本書では『学び合い』をやるとこのように変わると書かれていました。

  1. 100点満点のテストで、クラスの最低点が80点以上!
  2. 不登校の子がいない。欠席率が限りなく0に近い!
  3. 保護者からの評判がすごくいい!
  4. 特別支援の必要な子と言われていたが全然気にならない。
  5. 子どもが何をするか楽しみで、学校が楽しい!

引用(クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック」

いかがでしょうか?本当に?!と思われる方はぜひ本書を手にとって読んでみてください。学び合いは一斉授業とは違って、学び方や学ぶ方法を子どもが選択する形をとっています。つまり、子どもは主体的に学んでいく必要があるのです。以前までの一斉授業では、主体的・対話的で深い学びを評価するのは難しかったのではないでしょうか?学び合いを実践することによって、勉強が得意な児童は、クラス全員がわかるように工夫しているか、勉強が苦手な児童はわかろうと努力しているのかという姿で主体的・対話的で深い学びを評価として取ることができるのではないでしょうか?

学び合いに必要な3つのルール

本書では『学び合い』に必要なルールを以下の3つで紹介していました。

  1. 「学校は、多様な人とおりあいをつけて自らの課題を達成する経験を通して、その有効性を実感し、より多くの人が自分の同僚であることを学ぶ場」であるという学校観
  2. 「子どもたちは有能である」という子ども観
  3. 「教師の仕事は、目標の設定、評価、環境の整備で、教授は子どもに任せるべきだ」という、授業観

引用(クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック)

学校観

学校とは様々な人が折り合いをつけて共にに学ぶ場所です。そこでは、決して自分さえできればよいという考え方を持ってはいけません。共に学び、共に成長することができるのが学校です。自分の幸せと同じだけ友達の幸せも大切にする必要があります。

子ども観

子どもたちは有能な学び手と捉える必要があります。このような子ども観がないと学び合いを成立させることはできません。子どもは自分から学ぶ力を持っているとまずは大人が信じる必要があるのです。

授業観

教師の仕事は目標、評価、環境の整備のみということをまずは頭に入れておく必要があります。これを見ていただくと、教えないの?!と思われる方がいらっしゃると思います。そのとおりです。子どもは自分から学ぶ事ができます。ですので、教師は教えることが仕事ではないのです。

学び合いで困る事例とその対処法

以下には学び合いで困る事例とその対処法を書いていきたいと思います。

いつもいつも教えられるだけになる子がいる

教師の語りが重要になってきます。「頑張ろうと努力をするんだけど、やっぱりできない時に、友達が助けてくれるのと、みんなから放っとかれるのと、みんなはどっちがいい?」(引用:クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック)と全体指導を入れてみましょう。そうすることによって、教えられるだけになる子にも子どもたちは寄り添って教えようとします。そして、教えられるだけになる子は得意な教科では教える子に変わるときもあります。子ども一人ひとりを注意深く見るようにしましょう。

学び合いの時間のうるささに耐えられない子がいる

学び合いで一番大切にしていることは「全員が達成できる」ということです。その目標を教師はぶらさないようにしましょう。まずそれが大前提で、これも教師が子どもたちに語っていく必要があります。「このクラスには学び合いのうるささに耐えられない友達もいます。この授業の目標は全員が達成することができることです。どうすればよいでしょうか?」と語りを入れましょう。きっと子どもたちは解決策を見出してくれるはずです。

まとめ

いかがでしたか?本日は学びあいについて書かせていただきました。学び合いでいちばん大切なことは「全員が目標を達成できる」ことです。そのための方法は子どもたちが全て選択をします。夏休みの期間を使って、学び合いを考えるきっかけになってくれれば嬉しいです。本日はここまでです。今日も最高の1日にしていきましょう!

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