結論から申し上げますと、成立します。
まず、学び合いとはどういうものなのかを説明します。学び合いとは「教師が指導をせずに、子どもたち全員が目標達成を目指して学び合う」ことです。
学び合いは教員の負担を軽減するのに最適です。なぜならば、教員が授業作りですべきことは、学習指導要領を読んで目標を考えること、目標を達成するための資料を用意すること、評価を設定することのみだからです。さらに評価も、目標と一致させれば良いので、実質やるべきことは目標づくりと資料の準備のみです。あとは子どもたちに授業を任せればよいのです。
それを聞くと、子ども同士の学び合いだけで本当に授業は成立するのか?と疑問が湧くはずです。本日はその疑問に答えていきたいと思います。ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
あなたの学級に塾や予備校に行っている児童・生徒はいます
自分の学級の児童の顔一人ひとりを想像してみてください。必ず塾や予備校に行っている人がいるはずです。ですので、その子達が中心となってわからない子に教えに行きます。万が一塾や予備校に行っていない児童がいたら、事前に次の授業の目標を伝えておきましょう。全員達成を重きに置いた学級づくりをしていれば、予習をしてくる子どもが必ずでてくるはずです。その子がわからない子に教えにいくでしょう。
「教えて」「わからない人いる?」という言葉を言えるクラスに
人生で最も重要なスキルは「助けて」と言えることです。現代では、「助けて」ということは自分自身の弱さをさらけ出すということで、敬遠されがちです。しかし、その言葉を出すことができないから、取り返しのつかないことになってしまうことが往々にしてあります。
子どもたちには「助けて」といえるスキルを身に着けさせましょう。そのためにも、全員達成という共通認識は非常に効果的なのです。
子ども同士の学び合いだけで授業を成立させるためには、「教えて」と「わからない人いる?」という言葉が非常に大切です。なぜなら、この言葉がなければ全員達成はできないからです。ですので、この言葉を生み出させるために教師は全身全霊を捧げましょう。具体的には、「教えて」といっている児童をほめるのです。「教えてと言えることは素晴らしいことです。これから行きていくうえで、教えてと言えることでとても得をすることができます」と言ってあげましょう。さらに、「わからない人いる?」と言っている児童もほめましょう。「わからない人いる?って言えるのはとても素晴らしいです。一人も見捨てない姿は社会をより良くしていきます」と言ってあげましょう。
このような声掛けをしていくことで、子ども同士の学び合いだけで授業を成立させることができるようになります。
9割褒めて1割叱る
ここで大切なのは、褒めることに重きを置くことです。学び合い中に子どもが授業とは関係のないことをしていたらつい叱ってしまうのが教師です。しかし、そこをぐっと我慢して、「教えて」や「わからない人いる?」と言っている子どもを積極的に褒めていくことに注力しましょう。そして、最後の5分で全体に向けて指導をいれるのです。例えば、「今日は多くの人達が「教えて」や「わからない人いる?」といっていて先生とても感動しました。こういう人たちがこれからのより良い日本を作っていくんだと思います。しかし、まだ足りないと思います。なぜなら、全員達成ができていないからです。どうしてでしょうか?1人を見捨てる集団は2人目、3人目を見捨てる集団です。そして次に見捨てられるのは皆さんの誰かかもしれません。先生はそのような人になってほしくありません。しかし、みなさんなら1人も見捨てないクラスを作ることができると思います。次の授業は期待しています」
これは一例ですが9割褒めて1割叱るという割合は必ず守るようにしましょう。ずっと叱っていると子どもの中で先生に対する不信感がでてしまいます。クラスの中には必ず「教えて」や「わからない子いる?」と言っている子がいるはずです。積極的に褒めていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?本日は子ども同士の学び合いだけで本当に授業は成立するのか?について書かせていただきました。教師が全員達成を諦めない姿勢を子どもに示していけば必ず子ども同士の学び合いは成立します。最初はもしかするとうまくいかないこともあるかもしれませんが、めげずにやってみましょう。私も2学期から実践してみたいと思います。本日はここまでです。今日も最高の1日にしていきましょう!
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